光の道は険しい

ここのところソフトバンクの批判ばかり書いているが、メタル回線の維持費をそのまま光ファイバーへ振り替えるだけで、本当に孫社長の提言が実現できるのだろうか?

細かい事はUstreamを見ろとか、Textファイルを読めだと言う風に受け取れるのだが、私にはそんな時間はない。もっと端的に『どの費用をどのように充当するとB案になります』と言う事を訴えなければ、皆素通りしてしまうのではないか。
昨日も書いたが、ソフトバンクの携帯事業は『他人の褌で相撲を取っている』状況に極めて等しい。データトラフィックの増大は「他社かも知れない」WiFiを利用しろ、フェムトセルで電波改善しますに至っては、自社のADSL回線を無償で提供しますと言っているのだが、『光の道』の「メタル回線全廃」と相反しないだろうか? 無論途中でADSLから光に替えるのだろうが、その際にソフトバンクと契約必須になり、かえって高いものにつかないだろうか??

フェムトセルにはいくつか欠点もある。一つは設置までに時間の掛かること、二つ目には到達距離が短いために、地方の広い住宅に住む人にとって到達しない場所が出てくること。

商売としてやるにはそれで良いとは思うが、事はインフラの整備である。インフラは一般的な事業と異なり、『極めて公益性の高い事業』であるから、今のSoftBankの「なりふり構わない」やり方では、破綻に追い込まれるか、或いは『極端に高い維持費』を要求されるかのどちらかになってしまうと思う。

NTTの分社化を強く訴えているようだが、国鉄が民営化した時に分社化したことにより、地方は完全に切り捨てられた。第三セクターと言う名の天下り法人に人がたかっただけで、その大半は事業を廃止、或いはバス路線に変更を余儀なくされている。

そんなかつての歴史を見てくると、「光の道」は極めて厳しい状況であると言わざるをえない。